2007年01月17日

エリアの騎士【解答】。

コメントの返事をやめて、別記事にしちゃいました(笑)
で、今日マガジンの発売日。
前の記事(エリアの騎士はオフサイドか否か)の解答が連載される日なわけです。

■僕のトリックのネタ予想
オフサイド新ルール「オフサイド判定は受け手がボールに触れてから」を利用したトリックプレー


■解答編ストーリー
駆はボールには一切触れておらず、ボールの軌道に合わせて走っていただけ。駆が触れてボールの軌道が変化したように見えたのは、ボールに強力な回転がかかっていたため、バウンドした際に変化した。駆がボールに触れていない=プレーに関与していないため、これはただのロングシュート。オフサイドではない


はっはっは。
ここまで寸分の狂いも無く当たると興ざめしてくる・・・。
ただ、おかげでより一層これはオフサイドだという確信が持てました(笑)


というわけでこのプレーを解析してみましょう。
その前にオフサイドルールの確認。
fanta君がコメントにわかりやすいまとめをしてくれたのでまんまコピペw(まあ探せば同じのがどっかにあったんだけど)

■反則になるケース
ボールが味方競技者によって触れられるかプレーされた瞬間にオフサイドポジションにいる競技者は、次のいずれかによって積極的にプレーにかかわっていると主審が判断した場合にのみ罰せられる:
●プレーに干渉する、または
●相手競技者に干渉する、または
●その位置にいることによって利益を得る


■積極的にプレーとは
● プレーに干渉するとは、味方競技者がパスした、または味方競技者が触れたボールをプレーする、あるいはこれに触れることを意味する。
● 相手競技者に干渉するとは、明らかに相手競技者の視線を遮る、または相手競技者の動きを妨げる、またしぐさや動きで相手競技者を惑わす、あるいは取り乱させると主審が判断し、それによって相手競技者がボールをプレーする、またはプレーする可能性を妨げることを意味する。
● その位置にいることによって利益を得るとは、既にオフサイドポジションにいて、ゴールポストやクロスバーから跳ね返ってきたボールをプレーする、または既にオフサイドポジションにいて、相手競技者か
ら跳ね返ってきたボールをプレーすることを意味する。


ここで、駆のプレーが相手競技者に干渉しているかどうかだけど、
それは下記参考資料を見てください。
参考資料1
参考資料2
※ともにJFAより

・オフサイドポジションの競技者の位置や動きが相手競技者のプレーに影響を与えている、と副審が判断したとき旗を揚げる。
・オフサイドポジションの競技者が単にボールを追うことは、プレーではない。また守備側の競技者が単に相手を追走することは、自然の行動であり、オフサイドポジションの競技者が影響を与えているわけではない。

・「相手競技者への干渉」の解釈
オフサイドポジションの競技者がプレーするためにボールを追うことで、相手競技者との身体的な接触の可能性があると判断される場合は、オフサイドとして罰せられる(副審の旗〜主審の決定)。


駆は単にボールを追いかけていただけなので、そういう意味では「相手競技者への干渉」はないという解釈なのだと思います。
余談ですが、なんかこんがらがってきますね(笑)「しぐさや動きで相手競技者を惑わす」っていうのは一体どういう意味なんですかと(笑)たぶん、「単にボールを追うことはプレーではない」という"限定的解除"をしているので、それ以外のプレーのことを言うのかと思います。つまり、オフサイドポジションにいる人間のスルーとか。これは「プレーした」とみなされてオフサイド判定になるということかもしれません。実は、これは「ボールに触れる」と「プレーする」の違いにも関係しているのではないかと、僕は踏んでいます。


さて、ここからが論点なのですが僕はなぜ駆がオフサイドだと思うのか。
論点はたった一つで、考え方は意外に簡単なのです。
「オフサイド判定は受け手がボールに触れてから」という新ルールの基本概念ですが、駆はボールに触れてない以上これはクリアしているわけで、ここはもはや論点ではない。結論を左右するのは、前回僕が挙げた追加事項の方なんですね。

その他の味方競技者がボールをプレーする可能性がないと主審が判断した場合、ボールにプレーする、あるいは触れる前に罰せられる。
参考資料:4プレーに干渉する

ここが論点。これが成立するか否か、なんですね。
この観点から行くと、駆は来たボールに向かって走っていて、明らかに他の味方競技者がボールに触れる可能性が無いので「ボールをプレーする可能性がある」という判断が成立する。=オフサイドですね。しかも、この追加事項においては「触れる前に罰せられる」ということですから、前ルールと同じく「パスが出た瞬間」がオフサイド判定のタイミングなんですね。故に、理論的に言うと駆はパスが出た時点、尚且つボールに触れる可能性のある味方が周りにいない時点でオフサイドの判定をくだされるべき。

マンガ内での反論は「触れていないからロングシュート」ということなんですが、これは同じくfanta君のコメントにある「パスかシュートかはオフサイドには関係ない」ということなのだと思います。しかし、パスかシュートかは関係ないとなると、例えば味方がオフサイドポジションにいて、後方からゴールネットを突き刺すようなロングシュートが放たれた場合もオフサイドになるのか、という懸念が僕にはあったのですが、それも結局「積極的にプレーに干渉しているかどうか」という観点で全てを判断する、ということなのかなと思います。

というのも、確かに自分が今までサッカーをやってきてシュートだからパスだからということでオフサイド判定が変更になることはなかったのですね。で、これも考えてみれば簡単な話なのです。強烈なシュートだろうがなんだろうが、そのボールにオフサイドポジションにいる味方が干渉すればオフサイド。例えば、ゴールの左側にいて強烈なロングシュートが右側に決まった場合、圧倒的なスピードのボールに、たとえオフサイドポジションに味方がいても、その味方は反応して走ることはできないでしょう。ということは「プレーに干渉できない」ということなのですが、それはつまり「プレーに干渉できない=プレーに干渉する意志がない」という判断になり、オフサイドではなくなるのだと思います。逆に言えば、オンサイドポジションからどんなに強烈で矢のようなミドルシュートを打っても、その先のオフサイドポジションに味方がいて体を投げ出してボールに突っ込んでいれば、これはオフサイドとなるということですね。

というわけで、これではっきりしたと思います。
駆はその他の味方競技者がボールをプレーする可能性がないと主審が判断した場合、ボールにプレーする、あるいは触れる前に罰せられる。に違反しているため、オフサイド。
意外に、新ルールの根幹は関係なかったんですね(笑)

それにしても、漫画の作り込みとして荒すぎますよねえ。
モリエンテスさんが指摘したオフサイドルールの改正と、漫画の時間軸が大幅にずれていたり(これは実は僕も気付いていました)、ぶよぶよのデブがたった二週間でホッソリしたスポーツマン体型になって戻ってきたり・・・。いくら漫画とはいえ無茶が過ぎる。部活スポーツをなめてるのかなと思いますね。このオフサイドルールを使ったトリックにしても、結局浅はかな知識をひけらかすようなストーリーにしたばかりに、ボロが二つも出てる。

ダメですねえ・・・。
でもまあ、オフサイドの勉強にはなりました(笑)
posted by 総さん−ソウサン− at 19:43| ☔| Comment(11) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そうなんですか?
どうなんだろうと思って知り合いの一応審判の資格もってる人に漫画見せてきいたら、オフサイドにはならないって言ってましたが・・・・
どうなんでしょうね、実際は

わかんないや
Posted by ドリブラー at 2007年01月18日 00:49
講談社に電凸しないの?www
つか、他にどういう根拠でどういう結論が出てるのか、kwsk!
Posted by fanta at 2007年01月19日 05:09
>ドリブラーさん
ん〜まあ、現場ではわかりませんが理論上は間違いなくオフサイドだと思いますね。2chでも叩かれてますね(笑)

>ファンタ
電凸なんかするか(笑)
根拠も結論も同じね。
漫画のままを鵜呑みにするかしないか。
もっと言うと、上記「追加事項」を知っている人といない人、で分かれてる。知ってれば、当然オフサイドの判定をくだすもんね。
Posted by 総さん−ソウサン at 2007年01月22日 18:18
うーん・・・オフサイドって難しいんですね。。解説を理解するのに時間がいりました(笑)
漫画とはいえ部活スポーツをなめてるのかというのに賛成です。
少年ジャンプに「テニスの王子様」という中学生テニス部を画いた漫画があって、必殺技ショットなどが現実離れしてつまらないので普段は飛ばしていたんですが、たまたま先週号を読んでみたんです。すると、相手の玉を受けた主人公チームの人が観客席上段まで何度も何度も吹っ飛ばされていました。テニス・・・の漫画のはずなのに・・・。。
Posted by 釈迦 at 2007年01月25日 20:07
>釈迦さん
テニスの王子様もひどいんですね(笑)
でもまあ、スポーツ漫画のインフレっていうのは、ある程度しょうがないかなぁとも思います。やっぱり強くならないと話にならないから。

必殺技がどうのこうの、高校生なのにどうのこうのというのは、エリアの騎士でもそんなに気にならないかな〜。
Posted by 総さん−ソウサン− at 2007年01月29日 18:41
はじめして。
私もこのプレーについて気になっていて、いろいろ調べていたのですが、ちょうど詳しく書かれた記事を見つけることができたので、自分のブログ(サッカーマンガのブログです)にこの記事のリンクを貼らせていただきました。もし、ご迷惑なようでしたら、即効削除します。
『エリアの騎士』は、うんちくを語っているようで、内容がめちゃくちゃだったりするので、私もあまり好きにはなれません。
個人的には、最近モーニングで始まった『GIANT KILLING』に期待してます。
Posted by ふれてぃすた at 2007年02月04日 15:14
コメントきてたの気付いてませんでした(汗)
遅れてすみません・・・。
リンクは全然問題ないです。
『GIANT KILLING』は僕も気になっていながら全然見れてないですね〜。
こんど見てみますわ。
Posted by 総さん−ソウサン− at 2007年02月06日 19:49
自分はエリアの騎士すきですよ。
マンガだから多少仕方ないと思います。
あなたの考えは理屈っぽくて幼い。
Posted by 卓 at 2007年11月07日 22:56
>卓
いきなり他人のブログに来て、自分が好きな漫画を非難されたから、
片っ端から批判コメント。
しかもそのレベルが「精神年齢が低い」とか「理屈っぽくて幼い」とか、
あんたの方がよっぽど子供だろ(笑)

そんなことより、ずっと更新されないのはなぜだ・・・・。
Posted by 漫画喫茶大王 at 2007年11月08日 09:54
 はじめまして、投稿は初めてです。 

私もサッカー好きです。時々ブログ見てます。なんで、更新されないんですかねー
Posted by 基 at 2007年11月10日 20:59
 わたしの友だち曰く,「エリアの騎士」は,ストーリーはともかく,キャラの設定があまり定まってナイ。と言うのですが,皆さんはどうですか?

まぁ〜 私はこの先,100%あり得ナイ展開(絶対人間には無理な物)荒木がもうアレかもしれませんがギャグ面で大目に見ましょう。

私はあり得ないスポーツ漫画が一番嫌いですから・・・

長文にて失礼しました。
Posted by Mr,K at 2008年01月22日 17:46
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